春 味噌を仕込む
和子おばあちゃんは、毎年4月に味噌を仕込みます。麹をつくったり、家の畑でとれた大豆を煮てつぶしたりと、三日がかりの大仕事。子どもや孫たちにも送るので、量もはんぱじゃない。でもみんなの喜ぶ顔を思い浮かべてがんばります。
① 麹づくり
米を洗って一晩水につけます。
お釜に上げます。
お湯を沸かして
二段重ねて蒸します。太い薪を燃やして火力を上げます。
米が透明になってきたら「しと」を打ちます(打ち水のこと)。
湯気が出てきたら出来上がり。米は指でつぶれる「ひねり餅」の状態になっています。
蒸しあがった米をござの上にあけます。
長野県産の米麹。
米に麹をまぶします。
大量の米に麹がまざりました。
湿らせた白い布をかぶせ
さらに電気毛布をかけ、温度を調節しながら二昼夜様子を見ます。
温度が上がりすぎたり、下がりすぎたりしないよう、大切に面倒をみてあげて麹ができあがりました。
②豆を煮てつぶす
豆を煮ます。また薪の登場です。
豆が煮えました。
豆をつぶす機械。年に一度の出番。上から豆を入れてハンドルを回すと豆がつぶれて出てきます。
豆をすくってつぶし機に入れます。
つぶれた豆がどんどん出てきます。ハンドルを回すのはけっこう力仕事です。
豆をつぶし終わりました。使った道具たちもきれいに洗いました。
③麹と豆と塩をまぜる
作っておいた麹とつぶした豆をまぜ、塩をくわえます。
よーく混ぜます。
味噌玉をつくります。
みそ玉を樽に入れます。えいっ!と勢いよく投げ込むのはちょっとしたストレス解消です。
このまま重しをして寝かせます。秋にはおいしい味噌のできあがり!
楽しみに待ちましょう。
★この日作った味噌は、三軒分でほぼ50キロ。
使ったのは 米 1斗2升5合(約20キロ)、豆 1斗2升5合
(約20キロ)、塩 8キログラムでした。